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【豊かなマイホームキーワード】vol.1 良い敷地の条件

2023年7月12日

 マイホームを建てるのにどんな土地でも適している訳ではありません。建物の重さに耐える地盤の強さが求められ、階数が増すほどに、建物が重くなるほどに地盤の強さも必要となります。
 一般的にはある程度設計が進んだ時点で地盤調査をすることから、新たに土地を求める人は、以前の利用形態や周りの建物の基礎工事などが分かれば目安にできます。田や畑を埋め立てて宅地とする場合は特に注意が必要です。地盤の強さが不足する場合は「地盤改良工事」を行い、地盤の強度を補う必要があり、余計な出費につながります。

 また、雨水を道路の側溝に放流したり、生活で発生した排水を放流するのに道路より一定の高さがないと十分な勾配がとれないことから、道路との高さの関係も大事な要素です。併せて、敷地と公共のインフラをつなぐ上水道、下水道、電気や電話回線の引き込みなどがスムーズにできるかどうかも確認が必要です。
 その他、法律により場所ごとに建築可能な建物の用途、規模、高さなどが決められており、街中では大きな建物が建築可能となり、閑静な住宅街では庭の面積を広く低層の建物に限られているなど、街全体のバランスが計られています。


執筆者:岩田幸千

鹿児島市で千匠設計を主宰。一級建築士。住宅や商業施設、福祉施設などの設計をはじめ、空き家対策活動やヘリテージマネージャー(地域歴史文化遺産保全活用推進員)など古くて価値ある建物に興味を持っている