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住宅購入の選択肢を広げた「DIY」。身近な材料で、悩まずわたし好みに。

2019年10月28日

※本特集は「幸せな家づくり」2017Autumn・Winterに掲載された巻頭特集を再録したものです

鹿児島市在住 富田勇矢さん・貴子さん
夫婦とも会社員の共働き。2階建ての一軒家を中古で購入し、今年の4月に入居。1階部分のリビングとダイニングのフローリング張り替えのみ業者に依頼、他の内装や家具類の多くを手づくりで調える。子どもは4歳・1歳の1男1女

身近な材料で、悩まずわたし好みに

「買えば高価なものも、工夫すれば自分で作れちゃうのが楽しい」と話す富田貴子さん。「ここに、これがほしい」と思い立つと、まずは百円ショップへ出かけます。「意外といろいろなものが売っているんですよ。失敗してもまた買えばいいから、とりあえず作ってみよう、と思えるのがいいところ」
さらに好みの素材や、より専門的な材料を探す際にはホームセンターへも。手づくりの企画・実行の大半は貴子さんが担当し、大物の家具や高い位置の作業などは夫の勇矢さんがサポートします。
「でも自分は基本的に指示待ち。コートを掛けるハンガーが玄関にほしいと朝つぶやいて、夜、帰宅したらでき上がっていたこともありましたね」と勇矢さん。
「手づくりって楽しい!」。そんな気持ちが高じて、貴子さんは最近、DIY工作アドバイザーの資格も取得。目下の悩みは、作っているそばから息子の龍くんに壊されることです。「でも、壊れてもすぐ直せるからとても気が楽。息子も今は壊す係だけど、そのうち戦力になってくれることを期待しています」


木目が美しいテレビ台、その正体は
リビングのテレビ台、これも手づくり。「すのこをばらして刷毛で塗り、組み直したんですよ」。金具も1個10円などプチプラアイテムが大活躍


もう探さない、大事なプリント類
木目調の壁掛けはコルクボードを蝶番でつなげたもの。中には、保育園などで配布されるプリント類を掲示し、見たい時にすぐチェックできます


目隠ししながら飾るアイデア
元々あった障子を取り外してカーテンレールをつけ、ボックスを作ってカバー。ディスプレイされているフレームの中身は、百円ショップで購入した紙袋やランチョンマットなのだそう

すっきりしたキッチンには「なるほど!」がいっぱい

壁面には、百円ショップやホームセンター、ウェブで購入したカッティングシートが大活躍。テーブル奥のキッチンカウンターも貴子さんの手づくりで、細かいキッチン用品やダストボックスを収納しています。天板にこそ頑丈な素材を選びましたが、その他の部分には合板を使用することで、コストもカット。冷蔵庫も目隠しして、存在感を全く感じさせません。費用を抑えながら、すっきりとした空間を作り上げました。

工具や部品は分類して収納。色をそろえ、整った印象に


押し入れはふすまを取り払い、オープンな収納スペースに。下段には横倒しにしたカラーボックスに、好みの色に塗った前板やおそろいのラベル、キャスターも取り付け、重たい書籍もたっぷり収納しています。壁面は、「見せる収納」を上手に活用。

住宅購入の選択肢を広げた「DIY」

全く興味のなかったDIYに、貴子さんがハマったのは、第一子の純白(ましろ)ちゃんが2歳になった頃。誕生日のプレゼントを手づくりしたのがきっかけでした。
当時はマンション住まい。マイホーム願望はまだ漠然としており、「新築の建売かな、くらいのイメージはあっても、中古という選択肢はなかった」と勇矢さんは話します。一方で貴子さんは、手づくりの楽しさ再び! とばかりに、マンションのクローゼット部分を子どもの遊び場にさっそく「改造」し始める日々。
ウェブや書籍で情報を得るうち、手づくりのテクニックやアイデアはどんどん広がり、やがて「中古物件を購入すれば、自分の手で思い切りリフォームできるのでは」という思いが芽生えたそう。住宅購入の選択肢が広がり、現在の住まいにたどり着きました。

子どもの成長に合わせ空間づくりを楽しむ
2階は二間をひと続きにした子どもスペース。畳の上にフロアシートを敷き、フローリング風にしています。「娘の好みが出てきたら、変えてあげたいと思っています」。記念すべき貴子さんの第一作目のおもちゃも健在。引っ越してから作った、お店屋さん風のカウンターはカラーボックスをつなげているので、整理収納もばっちりです。

手づくりの統一感。塗りムラも思い出に

元が和室だったとは思えない、洋風のリビング。ネットで得た情報を参考にペイントして統一感を出しました。好みの色に仕上げるのは、もうお手のものです。塗って、乾かしている間に他の家事や仕事をこなすという貴子さん。最近は4歳の純白ちゃんもお手伝いします。「ムラがあっても、それが味になり思い出にもなります」

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