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特集・コラム

【豊かなマイホームキーワード】vol.6 窓のはなし-2

2023年11月20日

 今回は窓のはなし2回目です。
 風がなくても気圧の差で気流が生まれます。この原理を上手に使えば換気がしやすくなりますが、窓が1カ所では空気は停滞しがちです。例えば、日当たりの良い南側と建物の影になる北側の温度差を利用し、南側に大きなテラス窓を北側には高窓を取り付けることで空気が流れやすくなります。また、部屋に新鮮な空気を取り込みたい場合、部屋の2面に窓があると効率が良く、その窓は部屋の対角線上にあるとさらに効果的です。


 建物のどの方角から風が通るか分かれば、効率良く空気を取り込めます。例えば風の吹く方向に開くように縦滑り出し窓を使い大きな効果を得ることもできます。風向きは敷地の周りの地形や環境、季節、昼夜などで変わりますが、鹿児島で年間を通した風向き(卓越風)は北西方向が多いようです。西側は西日が当たるから窓は要らないと考えがちですが、上手に日差しを遮る工夫をすれば、心地よい季節風を取り入れることができます。
 この他にも、窓には、日々の生活の中で四季折々の景色を室内に取り込み、豊かに暮らす大きな役目もあります。

①窓の大きさや形、その配置などで室内の換気を促す工夫をしましょう。高窓の開閉はリモコンやチェーンの操作で行うことができます
②窓の配置は、室内の家具の配置や使い方、それと外観によって決まりますが、その他に風向きや換気も考慮しましょう。借景となる植樹や自然があればその配置も考慮したいものです

執筆者:岩田幸千

鹿児島市で千匠設計を主宰。一級建築士。住宅や商業施設、福祉施設などの設計をはじめ、空き家対策活動やヘリテージマネージャー(地域歴史文化遺産保全活用推進員)など古くて価値ある建物に興味を持っている