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物理学者が考えた厳しい〝6つの条件〟で、地球にも住人にも優しい家に。世界基準で建てる家〝パッシブハウス〟とは?

2024年7月24日

世界基準で建てる家〝パッシブハウス〟

 "超省エネ住宅"として注目される「パッシブハウス」。もともとは「地球温暖化を止めるためには?」という課題に対して、ドイツの物理学者・ファイスト博士が考えた家です。太陽の光や熱、自然エネルギーを活用してCO2排出量が抑えられるよう、世界的に見ても厳格な基準が設けられています。
 昨年霧島市に、鹿児島県では初となる「パッシブハウス」認定住宅が完成。今回は、その驚くべき性能や快適性について紹介します。

真冬も暖房なしでも快適に

 昨年12月、鹿児島県で初めてパッシブハウスの認定を受けたのが、「パッシブスタイル」馬場龍仁さんが手がけた家です。「断熱、気密、熱橋、日射取得・遮蔽(しゃへい)、窓の性能と位置、24時間換気システムの"6つの条件"を徹底することで、家中どの場所も快適な室温環境をつくることができます」と話します。2月の検証では換気システムの稼働だけ(暖房未使用)で室温は26.8℃を記録。数字の上でも、その快適性がうかがえます。

鹿児島県初の「パッシブハウス」認定住宅ではここに注目

①外付けブラインド「warema(ヴァレーマ)」

環境先進国ドイツ製の外付けブラインド「warema」。眺望や通風、採光を操作できるだけでなく、熱のみをカットできる機能も備えています。
季節に合わせ、角度調整で調光します

②木製の高性能窓「smartwin 佐藤の窓」

「PASSIVE STYLE」では「smartwin 佐藤の窓」を採用。枠の熱貫流率が低く、高い気密性と断熱性を実現した木製トリプルサッシです。
ガラスは特殊なレーザー加工が施されたドイツ製。

「パッシブハウス」の認定条件とは

 パッシブハウスに住む施主は「以前住んでいた賃貸一戸建ては、冬寒くて夏暑い家でした。暑くない・寒くないことがこんなに心を満たしてくれるものなんだと感じました」と話します。
 地球に優しい家は、住む人にとっても優しく快適な家。そんな家を実現するための"6つの条件"を、馬場さんが分かりやすく教えてくれました。

「パッシブハウス」と「パッシブデザイン」その違いは?

「パッシブデザイン」とは、太陽光や風など自然の力を活用した設計手法のこと。「パッシブハウス」は、冷暖房負荷や気密性能、一次エネルギー消費量など厳格な基準があります。これをクリアしてパッシブハウス研究所から認定された住宅が「パッシブハウス」です。

パッシブハウス〝6つの条件〟

空気の漏れをなくす

高気密を徹底することで、家の空気が外に漏れず、室内環境を一定に保ちます

しっかりとした断熱

熱を伝わりにくくして、夏は外の暑さに影響されず、冬は室内の暖かさを逃さないようにします

高い性能の窓

ほとんどの場合は3層ガラス。空気の層が断熱材となり、外気温に影響されにくくなります

熱橋をなくす

アルミニウムや木材、コンクリート、くぎなど熱を伝える材料「熱橋」を遮断し、熱の出入りを防ぎます

熱交換換気

室内の熱を逃さないで外の新鮮な空気を取り込める24時間換気システム

窓の向きと日射遮蔽

冬は太陽の光を取り入れて暖かく、夏は遮ることで室温が上がらないようにします

上記の6項目など、ドイツのパッシブハウス研究所が定めた厳しい基準を満たしている家を「パッシブハウス」と認定されます

断熱改修リフォームにも注力

パッシブスタイルはリフォームにも力を入れています。優れた断熱改修リフォームで、驚くほど快適な住まいへと生まれ変わります。
屋根・壁・基礎に断熱材を充てんし、窓とサッシを断熱仕様に交換。気密性と断熱性を高めることで、室内の熱を逃しません。写真の住まいのリフォームでは、厚さ100㎜の断熱材を用いて外張りで家を囲い、断熱性を高めました。
交換した高性能窓と合わせて外付けブラインド取り付けることで、日射の取得・遮熱が可能に。一年を通して快適な室内環境を実現することができます。

新築もリフォームも、”世界基準の家”を目指すパッシブスタイルの活躍に今後も注目です。

PASSIVE STYLE(パッシブ スタイル)
099-800-4579
鹿児島市吉野町3-49-13
9時~17時 無休 P有
https://passive-style.com/
Instagram:@passive__style